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近年、若い世代を中心にタトゥーや刺青が流行していて、基本的に銭湯や海水浴場などでは利用を禁止されている状態ですが、大規模な抗議などによってこれらの決まりを改正させようという動きもあります。

しかし、タトゥーや刺青をファッションとして考えている人は多いですが、どのようにしてタトゥーの色素が定着しているのかということについては知らない人も多いです。

今回は、タトゥーや刺青が、どのようにして色素を定着させているのかということについて詳しく紹介していきます。

タトゥーや刺青の色素が定着する仕組みを3つのプロセスで紹介

タトゥーや刺青の色素が定着する仕組みというのは主に3つのプロセスによって構成されています。

ボディーペインティングとは違って、入浴や新陳代謝によって色落ちがしない仕組みとはどのようになっているのか詳しく紹介していきます。

色素定着プロセスその1「色素注入」

タトゥーや刺青の色素を注入することを「彫る」と呼ぶこともありますが、色素注入のプロセスでは、文字通り「皮膚を彫る」ことによって色素を皮膚に注入することになります。

ここで注目してもらいたいのは、皮膚の深度となっています。

皮膚が新陳代謝によって角質や垢が剥がれ落ちることによって細胞が入れ替わっているのは中高生の理科の授業で学ぶと思われます。

そして、タトゥーの色素を注入するのは、さらに深い層の部分に色素を注入するために、新陳代謝やターンオーバーによって細胞の入れ替わりがない部分となります。

そのため、長い年月が経過してもタトゥーの模様や色落ちがないということに繋がります。

ただし、子どもの皮膚にタトゥーを入れた場合は、成長によって皮膚が大きくなりますので、その過程で模様が崩れたり色素が抜けてしまったりということがあります。

色素定着プロセスその2「傷の修復」

プロセス1で色素を注入しただけでは、まだ皮膚に穴が開いている状態となりますので、色素が定着できません。

そのため、プロセス2の段階で大切になるのは、開いた穴を塞ぐという「傷の修復」です。

人間の身体というのは、外傷を負うと、傷を修復するという性質がありますが、この性質を利用して、注入した色素はそのままに開いた穴を塞ぐことになります。

そして、新陳代謝やターンオーバーによって細胞が入れ替わるのは、色素を注入した部分よりも上層の皮膚ということになりますので、いつまでも色素が定着するようになるということです。

色素定着プロセスその3「色素の定着」

傷の修復が完了すれば色素が定着するということになりますが、タトゥーや刺青を彫る時に使用した色素によって、年月が経過することによって味わいや深みが現れるタイプもあります。

イメージとしては、革製品ブランドなどを使用している場合に、長い年月を掛けることによって、光沢や深みが出てくるのに近いものがあります。

まとめ

近年では一度彫ったタトゥーを除去したいという人も多くなっていますが、色素定着のプロセスを見ても、一度彫ったタトゥーを除去するのが難しいというのは良く分かると思われます。

そのため、近年では色素のみに反応するレーザーで色素を破壊するという方法と、タトゥーを彫った部分の皮膚を丸ごと除去するという2つの方法が主流になっています。

最近ではファッションで服装を変える感覚でタトゥーを掘る人も多くなっていますが、日本の文化ではタトゥーを彫ることによって様々なデメリットあるということを知っておくと良いでしょう。